店長日記

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三年古酒のうま味
コロナ禍のため、日本酒の売り上げが低迷しています。蔵元さんも本当に苦労されていると思います。
地元綾部のオリジナルブランドの日本酒「穂乃花」も生産と販売とのバランスがここ二年ほど崩れてきています。当店在庫の穂乃花も一部が三年古酒となりました。製造後二年以上経過しているので、処分も考えながら利き酒をしてみると、これがとても美味しくなっているのです。これまでは製造後、一年以内に完売していた商品ですので、これまでの穂乃花とは全く別の商品という感じです。
色合いは黄金色になり、口中でコメのうまさ、ふくらみのある味わいがより出てきています。また燗で飲むと新酒の時とは違ったうまさがあります。
日本酒はできたての新酒や生酒が好まれているのが現状です。しかし元来日本酒はひと夏を越してから販売されるものでした。冷蔵設備が無い頃の日本酒は、秋以降の味が確かであることがまず、商品としての条件でした。近年、冷蔵設備の拡充や新しい酵母の開発など、できたてで美味しいものが主流を占めるようになってきました。しかしそのようなお酒で毎晩飲みたくなるような製品には出会ったことがありません。華やかな味わいは飽きがきます。ところが良質の古酒は毎晩飲んでも飽きない。そしてまた翌日も飲みたくなる。それが古酒のうま味なのだと思います。
ピノノワール対決!
最近仕入れたルーマニアのピノノワール。たぶん初めて仕入れた国のワインですが、手ごろな価格で美味しい。そこで当店在庫のフランス南部のピノノワールと味比べしてみました。
価格はどちらも税込1280円、ヴィンテージも同じ2018年。
甲乙つけがたい味わい。。ぜひ味比べしてみてください。